不起訴処分に対する検察審査会への不服申立

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不起訴処分に対する検察審査会への不服申立

不起訴処分に対する検察審査会への不服申立

告訴状・告発状が受理されると、捜査がなされ、刑事記録が検察庁に送致されます(書類送検)。
しかし、起訴権限(公訴権)は検察官にあるため、書類送検しても、検察庁の判断で不起訴処分になることがあります。

検察官が被疑者に対する起訴または不起訴の処分を決定した場合、その処分内容が告訴人や告発人に書面で通知されます(刑事訴訟法260条)。

また、告訴人や告発人等から不起訴処分に関する理由の説明を求められた場合、検察官理由を告知しなければなりません(刑事訴訟法261条)。

起訴されて無罪と判断された場合には「一事不再理の原則」によって再度の起訴をすることは出来ませんが、不起訴の場合は、裁判所による審理を受けていないため、起訴をすることが可能です。

不起訴とする処分がなされた場合、告訴人や告発人および被害者や被害者の遺族(検察審査会法2条2項,30条)は、その不起訴処分に対して不服があるときは、検察審査会に対し、その処分の当否の審査を申立することが出来ます。

もっとも、検察官が事件記録を精査した上で不起訴が相当であると判断した以上、よほど新たな証拠や事実でも発見されない限り、なかなか難しいことは確かです。


検察審査会とは

検察審査会とは、検察官が独占する起訴権限(公訴権)の行使に民意を反映させ、また不当な不起訴処分を抑制することを目的に、地方裁判所とその支部の所在地に設置される機関であり、全国149ヶ所に165の審査会が設置されています。

検察審査会は、無作為に選出された有権者11人の審査員によって構成されています(検察審査会法4条)。

市区町村選挙管理委員会が管轄区域の選挙権を有する者の中から候補者をくじで選び、検察審査員候補者名簿に記載し、名簿に記載された方々へ「検察審査員候補者名簿への記載のお知らせ」という通知書面を送付します。
この候補者名簿の中から、再度くじで、11名の検察審査員及び補充員が選ばれることになっております。


検察審査員の仕事

検察官がなした不起訴処分が妥当であったのかどうかを審査し、最終的な議決の種類と要件(賛成の数)をまとめることを主な仕事としています。


申立権者

審査申立をすることが出来るのは、告訴人、告発人、被害者、被害者が死亡した場合は被害者の配偶者・直系の親族又は兄弟姉妹(検察審査会法2条2項,同30条)となっております。

ただし、検察審査会は、申立がなくても、職権で審査を実施することも認められています(検察審査会法2条3項)。


申立期限

審査申立に期限や時効はありませんが、公訴時効を過ぎてしまうと、公訴の利益がなくなってしまうため、免訴の決定がなされてしまいますので、不服申立の審査や再捜査・再検討に要する期間も考慮して、余裕をもって申立をすることが重要です。


申立方法

審査申立書を作成し、不起訴処分を不当とする理由や事実を明記して検察審査会に提出します(検察審査会法30条,31条)。


議決内容

検察審査会の行う議決には、3つあります(検察審査会法第39条の5)。

  1. 起訴を相当とする議決(起訴相当)
  2. 不起訴処分を不当とする議決(不起訴不当)
  3. 不起訴処分を相当とする議決(不起訴相当)

議決は11人中6人以上(過半数)で決するとされています(検察審査会法第27条)。
ただし、「起訴相当」とする議決には、11人中8人以上(3分の2以上)の多数によらなければならないとされています(同第39条の5)。


検察官による再検討

起訴相当または不起訴不当の議決がなされた場合、検察官は再度、起訴すべきかどうかの検討を行い(検察審査会法41条2項)、「不服申立事件処理結果通知書」という書面によって検察審査会に結果を通知します(検察審査会法41条3項)。


検察審査会による再審査

検察官による再検討

当初の議決が「起訴相当」の場合で、かつ検察官が不起訴を維持する場合に限り、検察審査会は改めて、2度目の審査を行います(検察審査会法41条の2)

検察審査会の再審査で、11人中8人以上(3分の2以上)の賛成によって「起訴相当」の議決がなされた場合(検察審査会法41条の6第1項)には、検察官の関与なく、裁判所が指定した弁護士によって強制起訴することができる状態になります。

指定弁護士は、通常の起訴や公判など、検察官と同様の任務を行います(検察審査会法41条の9)。
また、指定弁護士は、必要に応じて、警察や検察に捜査を嘱託することも可能です(検察審査会法41条の9第3項)。



不起訴処分に対する検察審査会への審査申立



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