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平成24年8月24日付け警察庁通達

「迅速・確実な被害の届出の受理について」

警察庁では、平成24年12月6日、全国の警察署長および関係機関に対して、被害者・国民の立場に立って対応し、その内容が明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理するように通達しています。


                   原議保存期間10年
                   (平成 34年12月31日まで)
皇宮警察本部長            警察庁丙刑企発第81号
          殿        平成24年8月24日
各都道府県警察の長          警察庁刑事局長

(参考送付先)
 庁内各局部課長
 警察大学校長
 科学警察研究所所長
 各地方機関の長

   迅速・確実な被害の届出の受理について

 被害の届出の受理については、犯罪捜査規範(昭和32年国家公安委員会規則第
2号)第61条において、被害の届出をする者があったときは、その届出に係る事
件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならないと
規定されている。

 しかし、近時、業務の多忙を理由に被害届の受理を先送りしたり、複数の都道
府県警察に関係する事案に係る被害申告への対応が不十分なため重大な結果を招
いた事案が発生するなど、被害の届出の受理をめぐり不適切な対応が見られると
ころである。

 各都道府県警察にあっては、これらの事案を重く受け止め、被害者の要望に応
える迅速・確実な被害の届出の受理がなされるよう、下記の事項について徹底を
図られたい。

                 記

1 被害の届出の迅速・確実な受理

 (1) 受理の原則
  被害の届出に対しては、被害者・国民の立場に立って対応し、その内容が
 明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合を除き、即時受理するこ
 と。

  「明白な虚偽又は著しく合理性を欠くものである場合」とは、届出人から
 聴取した届出内容から容易に判断し得るものをいい、改めて捜査又は調査を
 行い検討することを意味するものではない。また、こうした判断により、被
 害の届出を受理しなかったものについては、適宜の様式により届出の内容、
 状況等を記録化し、所属長に報告すること。

  なお、「即時受理」とは、例えば警ら中や現場臨場時に被害の届出があっ
 た場合に、その場で必ず受理することまでを求めるものではないので、その
 点留意すること。

 (2) 受理に当たる警察官
  被害の届出は、迅速・確実に受理できる者が対応すること。
  なお、交番等に届出があった場合には、交番等勤務員及び当該被害に係る
 事件捜査を担当する専務員は、互いに連絡を密にし、その対応に当たるこ
 と。
  また、被害の申告を受けた警察官が別の急訴事案に対処する必要があるな
 どのため直ちに届出を受理できないときは、他の警察官を当該届出の受理に
 当たらせるなど適切な措置を講じること。

 (3) 管轄区域外の被害の届出

  届出に係る事件が、管轄区域外のものであっても、被害の届出は即時受理
 すること。
  受理に当たっては、届出をしようとする者の負担に配慮し、事件の捜査は
 犯罪地を管轄する警察署等当該事件を捜査することが適当な警察に引き継が
 れ、当該引継ぎを受けた警察から事情聴取や見分の立会等を要請する場合が
 あることについて説明し届け先に係る意向を確認すること。届出をしようと
 する者が、犯罪地を管轄する警察署等に届け出る意向を示したときは、当該
 警察署等に対し確実な連絡を行うこと。

 (4)警察署間の情報の共有
  被害者が複数の都道府県警察又は警察署の管轄に属する場所において被害
 に遭う可能性がある場合には、被害届を受理した警察署及び他の関係する警
 察署は、関連情報の共有を図るなど緊密に連携すること。

2 連絡先等に関する書面交付の試行実施

 被害の届出の受理に当たり、届出人の警察への問合わせ、連絡等の円滑を図
る方策として、当分の間、連絡先を教示する書面の交付を試行的に実施するこ
ととした。「被害者連絡実施要領」(平成18年12月7日付け警察庁丙刑企発第
53号ほか)に定める連絡対象事件を除く被害の届出について届出人が希望する
場合には、届出の日時、連絡先等を記載した書面を交付すること。その際、こ
の書面は、届出人の便宜のため交付するものであり、当該書面が警察証明の類
の誤解を受けることのないよう配意すること。

3 その他

 被害の届出の受理に当たり、届出人が自ら被害の内容を記載した書面を持参
した場合、被害事実が特定されていればこれを受理することで足りるが、警察
官が被害届を代書する場合には、被害届の性質に鑑み、特に簡潔明瞭に表現す
ることを旨とし、届出人の負担軽減に配意すること。
 被害者の記憶違い等により後刻被害者が被害届の訂正等の申告をしてくる場
合があり得るが、このような場合には、当初の申立てと異なった理由等につい
て、別途追加被害届や捜査報告書、供述調書の作成等により明らかにしておく
必要がある。

 また、交番等で被害届を受理した後で、事件捜査担当部門への引継ぎ前に被
害者から訂正等の申出があった場合には、交番等勤務員は、警察署地域課幹部
に報告して指揮を受け、対応すること。




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